この資本主義社会、サラリーマンや経営者全てに関わるのがこのマネジメント。マネジメントやリーダーシップに関する知識やプレーヤーとマネージャの違いについて解説します。また、人を通じて成果を生み出すノウハウを紹介して行きます。
マネジメントとは
マネジメントとは、組織の目標を達成するために与えられているリソースを効果的効率的に活用し、成果を上げることです。
他者を通じて物事を成し遂げる Getting things done Through others
他者とは部下だけではなく社外・社内全ての人を効果的に仕事を依頼しながら物事を達成していくことです。
企業理念・経営方針・ビジョン
組織運営において、「人間性の実現」「生産性の向上」「社会性の発揮」の3点のバランスよく成り立たせることがマネジメントには求められます。
マネジメントとリーダーシップ
リーダーシップ機能(不確実な中での舵取り)
- 方向性の設定
- 人材方向づけ
- メンバーの意欲喚起
マネジメント機能(一定枠内での合理性の追求)
- 計画立案と予算設定
- 組織化と人材配置
- コントロールと問題解決
ラインマネージャーとプロジェクトリーダーの違い
それに対し、
成果を生み出すリーダーのコミュニケーションスキル
2種類のニーズ
インタアクション・スキル
ヒューマンニーズとタスクニーズに応えるため
会議をする上での効率の良い考え、テンプレートとして以下の流れをおすすめします。
オープニング
【何をする?】
会議の目的を明確に示し、その目的の達成の重要性を全ての人が理解できるようにする。
- 話し合いの目的を述べる
- 重要性を明確にする
「間近に迫った安全キャンペーンについて、その内容と我々が与える影響について話し合いたいと思います。このキャンペーンの成功に向けて、皆さんには重要な役割を果たしていただくことになります。」
と言うような感じで会議の最初に目的と何を相手に求めているか明確に示します。
状況把握
【何をする?】
情報の収集や共有を行い、メンバーに期待することを明確にする。
- 状況について情報を求め知らせる
- 課題や懸念を明確にする
「まず初めに、各自が質問や懸念を順番に述べて、見落としがないようにしましょう」
と言うように、各自の思いの吸い上げや情報収集を行います。
選択案作り
【何をする?】
メンバーの意見・アイデアを引き出し、必要に応じて補足したり、発展させる。
- アイデアを求め、話し合う
- 必要な経営資源/支援を明確にする
「目標として、事故を15%削減したいと思います。これを達成するためには何をやるべきでしょうか?皆さんの意見を聞かせてください。
と言うように、こちらから案を示さず、相手の意見・アイデアを引き出すことに集中します。
合意形成
【何をする?】
具体的に何をするか明確にし、実施するべきかを決定する。
イレギュラーの対応策も考慮
- 不足の事態への対応策を含め、とるべき行動を具体的に決める
- 進捗チェックと成果測定の方法を明確にする
「それでは、田中さんはあなたのチームに新たな期限について伝え、私は自分のチームに、スケジューリングのために電話会議を行うことを伝えます」
クロージング
【何をする?】
最後に要件を整理し、相手の成功を確信していることを言う
- 計画の重要ポイントを強調する
- 自信とやる気を確認する
「誰かここで決定した事項をまとめてください」
「あなたなら今の業務に加えて、この仕事も必ずできると思っています。」
発言内容や合意事項について、全員が理解しているか必ず確認し、議論の進め方を提案しながら話し合いを進めてください。
基本原則(ヒューマンニーズに応えるため)
自尊心
自尊心(プライド)を守る
- 事実に焦点を当てる
- 相手を尊重し、支持する
- 相手の理由を明らかにする
「あなたが問題を報告し、一緒に対処してくれたおかげで、商品の発送の遅れは1日だけで済みました。率直に話してくれて、ありがとう」
自尊心(プライド)を高める
- 良い考えやアイデアを認める
- 成功、成果を認める
- 信頼を言葉と表情で示す
- 具体的に心から述べる
「あなたが主要メンバーの意見を取り入れたからこそ、チーム全体が自信を持って進められる計画を立てることができました」
共感
共感的に聞き、反応する。
- 気持ちとその背景にある事実に両方に反応する
- 否定的な感情を和らげる
- 肯定的な気持ちにも共感する
「あなたのチームが意思決定のプロセスから意図的に外されたと思うと、不愉快ですよね」
参画
協力を求め、参画を促す。
- メンバーの参画を優先させる
- 質問して相手の考えを引き出す
- 参画を通じて意欲と責任感を引き出す
「この変更は、仕入れ先の登録手順に影響しますが、その実施計画をどのように進めたら良いと思いますか?」
共有
考えや感情、結論の根拠を共有する(信頼を得るため)
- 自分の気持ちや気づいたことを適切に打ち明ける
- 決定、アイデアや変更に至った背景と理由を伝える
- 自分のアイデアや意見、経験は相手の意見を補足する形で提供する(置き換えるのではなく)
- 正直になる。自分の心からの気持ちを伝えることで、信頼関係を気付き、メンバーが新たな視点で物事を捉えることができるようになる
「私も初めてソフトウェア開発チームと仕事をしたときは、不安でした。チーム全員が専門家ですから、知識不足のせいで信用を失うのではないかと心配だったのです」
支援
責任を持たせたまま、側面から支援する。(当事者意識を引き出すため)
- 相手が考え、行動するのを支援する
- 自分にできることを現実的に考え、約束を守る
- 実行する責任は相手に持たせたままにする。自分でやってしまいたいと言う気持ちを抑える
「他に誰を巻き込んだほうが良いかを考えてみましたか?もし良ければ、あなたが選んだ人のリストを見て、アドバイスしましょうか?」
GoogleのCEOは、マネージャの仕事は課題を設定し、アイデアを社内・社外から持ってくることだ。と言っている。
効果的なフィードバック
タイムリーに
- 肯定的フィードバックをタイムリーに行うことで、相手はその好ましい行動を繰り返しとるようになり、結果として良い成果がもたらされる。
- 改善のためのフィードバックをタイムリーに行うことで、相手は必要な修正を行い期待される成果を挙げることが可能になる。
バランスよく
- 改善のためのフィードバックばかりすると、自尊心を傷つけてしまう。肯定的フォードバックも意識して行う。
- 改善のためのフィードバックはせずに、肯定的フィードバックばかりするのも効果的ではない。相手がさらに成長する機会を逃してしまうことになるからである。
具体的に
- 達成した、あるいは達成できなかった成果や結果を、明確且つ測定可能な用語(質や量)を使って伝える。それらを目標と比較することで、目標に向けて順調に進んでいるのか、修正する必要があるかを知ることができる。
- 相手がその結果をどのように成し遂げたのかを説明する。どのような言動をとったか、その言動は組織のどのバリューに関連しているか、どの言動が効果的だったかを詳しく話す。
- その言動がなぜ効果的だったのかを伝える。すなわち、その結果はどうだったか、関係者はどのような反応を示したか、最終的にどのような結果になったかを説明する。
成長を促進する要素
成長を促進する要素として以下の項目があります。割合的に研修や読書で学ぶよりも業務経験の割合が多いことがあります。 業務経験の大切さがわかります。
- 業務経験 70%
- 他者との関わり 20%
- 研修・読書 10%
まとめ
マネジメントとは、組織やプロジェクトの目標や課題達成のため、他者の能力を引き出しながら、他者に目標や課題を達成してもらうことである。
今までプレーヤーとして、1から全て自分でできる人でも時間は有限です。
他者に任せるところ自分がやるところを意識しながら、今まで以上の成果が出せるようにマネジメントを勉強して行きましょう。
リーダー自身とメンバーの能力開発について詳しく解説しています。
https://laphroaig-apple.com/2021/10/23/management_capacity_development
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